時はまさにネット通販時代に突入したと身をもって実感している今日この頃。
最初はネット通販って『ちゃんとしたものが届くのかな?』なんて不安があったんですが今じゃ当たり前になってきています。
僕もディーラーで働いているときによく考えていました。
「このままネットでモノの売買が当たり前になったらディーラーの仕事ってなくなるんじゃね?』って。
事実、家電量販店はネット通販の波に押されかなりの苦戦を強いられています。
今は家電量販店で実物を見てネットで買うっていう流れがもう出来上がりつつあるんです。
最近ではBMWがAmazonでの販売を開始した事がニュースで取り上げられていました。
『あぁ、これでディーラーも終わりだね』と思っていたんですがよくよく調べるとコレって結局はディーラーが販売しているんですよね。
お店で買うかネットで買うかじゃないけど決済の場所や方法が違うだけで結局手続きは同じです。
確かに車って手続きにかなり手間がかかります。
これらが簡素化されない限りメーカーからユーザーへダイレクトにってのは難しいです。
でもこのネット販売によるメリットってあるなーって思ったんですよ。
しかもディーラー側に。
ディーラーに査定額、ごまかされていない?
商談時にディーラーで車を査定してもらった時、例えばあなたの車が『80万円』と言われてもその車の買取相場を知らなければ適正な買取額なのかわからないですよね。
残念ですがこの業界、80万円と言われた車が他のお店では100万円で下取りなんてことも普通にあります。これだと20万円損したことになりますから事前に自分の愛車の買取相場額を把握しておくことは非常に重要です。
査定比較.comは簡単な入力でわずか32秒で過去の膨大なデータから愛車の概算査定額を無料で表示してくれるので、愛車の買取相場を把握するにはもってこいのサイト。
精度もかなり高いのでまずは愛車の買取相場額を頭に入れてから商談に臨みましょう。
商談がなくなる
ディーラー業務の中で一番時間と体力を使うのは『商談』です。
営業ですから当たり前ですよね。
でもね、ハッキリ言って無駄が多いんですよ。
なぜなら商談は一回で決まらないからです。
お客さんは競合店を買い回るので一回目の来店なんてかなり『薄い』のです。
私が『安く買うなら競合しろ!』とか勧めているのにおかしな話です。
確かに今のディーラーの仕組みで一番安く買うなら『競合』が一番有効です。
ただそれは『安く買う』事であってディーラー側がこれをめんどくさいと思っているのもまた事実です。
それがネットでお客さんが店舗を回らずに比較して買う事ができれば営業も楽だし、お客さんも買い回る必要もなくてとてもスッキリすると思うんです。
んで新車の手続きはディーラーでやると。
まあこれじゃ営業じゃなくて登録業務だけやる人になっちゃいますが。
ワンプライスで買ってもらえる
新車購入は値引きが当たり前の業界です。
でもこれって悪い慣例というか『いい人ほど損をしてセコい人ほど得をする』みたいな、いやーな感じ。
これもネット販売で『この車は全国どこで買ってもこのワンプライスです』ってやればいいんです。
ディーラーが値引きなんてするからお客さんも疑心暗鬼になって勘ぐって『まだ値引きできるんじゃないか?』って思っちゃうんです。
その点ネット通販はいたってシンプルです。
例えばAMAZONで物を買う時、値引き交渉できますか?
できないですよね。
レジに進むか進まないかしかないんです。
それでいいんです。
お客さんが自分でネットで探して値段を見てそれに納得して注文してくれたとなればディーラー側もそれ以上一切値引きする必要はないですし。
これが本来の売買のあり方だと思うんです。
もちろんこれはディーラーが各自値引きを始めて自らこの紳士協定を壊して自分たちで自分の首を絞めているのです。
この『ネット販売ワンプライス化』は歪んだ値引きを正すチャンスなのです。
まとめ
あの車業界特有の『値引き合戦』がなくなってしまうのは少し寂しい気もしますがこのほうがいいんです。
この値引き合戦を新車購入の一つのイベントとして楽しんでいるお客さんも多いですしそれはそれでいいとおもいます。
でも私が一番納得いかなかったのは『いい人ほど安く買えずセコい人ほど安く買える』事が耐えられませんでした。
だからディーラーを辞めたと言ってもいいくらいです。
別にいい人ぶるつもりはありませんがやっていて本当に心が痛いのです。
でも営業一人の力ではどうすることもできません。
値引きを言われてもいないのに値引きをすれば上司に『お前何やってんだ』と言われて終わりですから。
この『ネット販売』はディーラー業界に革命を起こす事を期待しています。