当サイトの検索キーワードで『ディーラー タメ口』『ディーラー タメ語』『ディーラー タメ口 むかつく』などでたどり着いている方が多くいます。
なので今回は私の経験をもとに『なぜカーディーラー営業はタメ口を使うのか』をお伝えします。
あ、先に言っておきますが私はタメ口は使いませんでした。
タメ口はあえて使っている
タメ口を使う営業は別に接客がめんどくさくて使っているのではなく、あえて選んで使っています。
接客態度が悪くてタメ口はどうしようもないですが、接客態度が良くタメ口はほぼ確実に戦略的にタメ口を使っています。
ではなぜあえてタメ口を選んで使うのか。
客の緊張を解きほぐすため
『車を買いに行く』ということはしょっちゅうあるわけではないのでほとんどのお客さんが警戒心マックスで緊張しています。
なのであまり馬鹿丁寧な接客ではそのまま緊張して帰ってしまうことも多いです。
それを防ぐためにまずは世間話がてらとりあえずとっかかりとしてタメ口で一気に距離を縮めるということで使います。
まずは世間話でタメ口使って『こいつ適当なやつだなぁ〜』と客に思わせられれば突破口は出来上がり。
とにかく営業は立ち話で車の説明ばかり丁寧にやっていて売れる商売ではありません。
いかに早く商談テーブルに座らせられるか。
買う気がなかった人でも実際の見積もりを出したら買う気になるのです。
対等な力関係を保つため
車の営業は当然値引きがあるのでできないものはきっぱり『断る』ということも大事な仕事の一つです。
しかしスタートから腰低く出ていると肝心な商談時に力関係で客が上になってしまいます。
一旦客に舐められてしまうと営業が『もう出来ません』と断っていてもなぜか『まだできる』という思い込みにより、本来客が納得できる値引きのポイントがどんどん上がってしまいます。
カーディーラー営業は値引きを大きくするのが仕事ではありません。
客にいかにお買い得な気分になってもらうかです。
しかし舐められてからのスタートではどこまでいっても客はお買い得感が得られません。
まずは力関係を対等にするためにも、舐められないためにもタメ口を使うのです。
内心仲良くなりたいとも思っている
上記の2点以外にも、営業自身が客と仲良くなりたい一心で徐々にタメ口を使っている場合も多いです。
車の営業は一人のお客とそれなりに長いおつきあいになるので、仲良くなった方が営業だって楽なのです。
私がカーディーラーで働いていた時、タメ口を使ってても嫌味がない感じの関係になっている営業と客をよく見ましたが、微笑ましい光景でした。
タメ口のデメリット
しかしながらタメ口は万能な接客ではありません。
カーディーラー営業においてはかなり有効な接客ですが、デメリットも存在します。
少なからず不快に思われる方がいる
少なからずというか、結構いるかもしれませんね。
八百屋のおじさんがタメ口で『今日は何にする?』っていうのとディーラーが『今日は何にする?』では違いすぎますよね。
この時の営業の気持ちに悪意は全くありません。
しかしながらそれは必ずしも皆さんに伝わるわけではないので誤解されることもあります。
仲良くなれれば早いけど誤解もされるというまさにハイリスクハイリターンな接客なのです。
まとめ
ディーラー営業のタメ口は『車屋』ならではの特殊な環境が生んだ接客方法です。
当然理解されていないので誤解もされやすい。
でも私自身はこの方がいいかななんて思ったりもします。
日本は『おもてなし』として世界に誇る接客などが売りですが、全部が全部それでなくても良いと思うんです。
八百屋のおじさんの『タメ口』だって味があっていいじゃないですか。
何でもかんでも腰低く出ているから日本には『モンスタークレーマー』というのも生まれるわけです。
『クレーム=まず謝る』という企業の姿勢が生んでしまったものです。
『お客様は神様』という言葉は客がいう言葉ではありません。売る側の言葉。
今あなたが商談している営業も、悪意があってタメ口を使っているのではなく仕事としてやっているのを理解してあげましょう。