夏が近づくにつれて出番が増えるのが車のエアコン。
しかし久々につけてみると『もわーん』と車内に広がるあの『臭い』
誰もが嗅いだ事のある洗濯物の生乾きのようなカビのようなあの不快な臭いです。
まずはこの臭い、何が原因なのか。そして何が一番効果的な方法なのか。
夏になるとディーラーに数多く寄せられるこの相談。
そして私はいろいろな方法を試した結果、コレが一番だという結論に達しました。
今回は一番根本的な解決方法をご紹介します。
臭いの原因は”カビ”
そう、あの臭いの原因はカビだったのです。
そしてカビはとても体に有害という事はご存知でしょうか。
臭いというのは粒子なので、カビの臭いがする=カビを吸い込んでいるのと同じ事です。
人によっては喘息を発症したりアレルギーなどを発症したりなど気管支をはじめとする病気にかかってしまう事も少なくありません。
なのでカビ臭いまま車に乗り続ける事はオススメできません。
車にはエアコンフィルターがある
車にはクリーンエアフィルター(エアコンフィルター)といって、エアコン専用のフィルターが存在します。
一昔前(20年以上)の車にはついていませんが、最近の車にはほとんど装着されています。
最近ではフィルター自体の種類も増え、ノーマルタイプから花粉除去タイプ、そしてエアコンの効きが悪くなるほど目の詰まった超強力なタイプまで存在します。
フィルター自体はカー用品店などで販売されている事も多く、交換も大体の車はグローブボックス(助手席前にある車検証などを入れる所)をバコって外すとエアコンフィルターがあるので自分でもできるでしょう。
私はディーラー時代にお客さんの使い古したエアコンフィルターも数多く見てきましたがやはりあれを見ると『うえ!こんな空気吸ってたのかよ!』って思うくらいショッキングに汚れています。
しかも喫煙車ならなおさらです。
大体現物を持ってお客さんの所にいくと『ひいいい!!汚い!!すぐに交換して!』と言ってくれるぐらい説得力のある消耗品でした。
じゃあこのフィルターを交換すればあの臭いは取れるのか?
答えはノーです。
エアコンフィルターを変えれば他の臭いの軽減になりますが、『あの臭い』は変わらず出てきます。
ではどうすればいいのか
エバポレーター洗浄で解決
車には冷風を発生させる為のエバポレーターと呼ばれる部品が存在します。
この部分が結露を繰り返し、カビが発生するのです。
つまり臭いの原因はこのエバポレーターにあるのです。
しかしこの部分、自分でやるにはちと難しいでしょう。
でも心配ありません。
ディーラーにはピットメニューで『エバポレーター洗浄』というものが用意されています。
金額はディーラーにもよりますが僕のいた所は3000円前後とかそんなもんでした。
『なんだよ金かかんのかよ!』と思った方。
残念ですが金かけないとこの臭い、取れません。
諦めてプロにお願いしましょう。
これは専用の洗浄液によって清掃する事により、エバポレーターを奇麗にする事で臭いの元を根本から断ち切るのです。
これで数多くのお客さんの車の臭いを解決してきました。
よくエアコンフィルターを交換すれば臭いがなくなるとか熱風をまわせば取れるとかなんて思っている方もおりますが(営業マンでさえもいる)ハッキリ言って、なくなりません。
それは根本にまだカビがあるから。
理想はエアコンフィルター交換+エバポレータ洗浄ですが、少なくとも臭いを取りたいのであればエアコンフィルターの交換よりもエバポレーター洗浄の方が断然効果的です。
カビで体を悪くする前にも、臭いがするなら早めの洗浄をオススメします。