よく『新人だから値引きの枠が少ない』や『ベテランの営業の方が大幅な値引きが期待できる』というイメージを持たれている方もいます。
果たしてそれは本当なのか?
元カーディーラー営業が真実をお伝えします。
実は値引き枠が大きいのは『新人営業マン』
そもそも会社側が営業マンに求めているのは『少ない値引きで車を売って利益を上げる事』です。
そしてどの会社でもそうですがベテランになればなるほど求められるものは大きくなりますね。
つまりベテランの方が少ない値引きで車を売らなければいけないのです。
そしてベテランにはそれだけの能力もあります。
逆に新人は値引きを抑えて売る能力などありません。
とはいえ新人営業に伝えてある値引き枠はあくまで教科書通りの値引き額です。
その為、新人は与えられた教科書通りの値引きポケットをすぐ使い切ってしまい、どうする事もできないのですぐ上司に相談します。
新人営業の場合
大きな値引きも会社にとっては新人教育の一環
上司は新人に更なる値引き枠を与え、売りやすくしてあげるのがほとんどです。
でなければいつまでたっても新人が育たないので教育の一環でもあるのです。
そして徐々に力をつけていってもらい、初めて値引きを抑えて自分一人で売れるようになるのです。
私もそうでした。
ベテランはその逆です。
すぐに上司の所に相談などしません。
商談中は『上司に相談してきます』というかもしれませんが、裏でタバコを吸っているだけかもしれません。
いつまでが新人?
カーディーラー営業マンとして値引きを抑えて一人で売れるようになるには個人差もありますが大体2年はかかります。
逆を言えば営業マンとしての新人期間は2年しかありません。
見極める目安としては、最後の金額的な詰めの話になった時に上司が同席するかしないかです。
上司がすぐに同席する場合は入社したてほやほやの新人である可能性が高いでしょう。
ベテランから値引きは出ないの?
ではどうすればベテランからも大幅値引きを出す事ができるのか。
結論はやはりディーラー同士を競合させる事。
こればかりはベテラン営業マンでもシンプルな値段勝負のサドンデスなので上司に相談せざるおえません。
ただしこの時ベテランは増えた値引きを『ボディコーティングをサービスします』など、値引きを現金ではなくサービスに転換して実質的な値引きを抑えるテクニックも持ち合わせています。
現金による値引きがディーラーにとって一番痛い
例えば10万円値引きするのと10万円のボディコーティングをサービスするのではディーラーにとって痛みが違います。
前者では純粋に10万円マイナスですが、後者は10万円のボディコーティングの原価分だけしかマイナスになりません。
これでも『10万円分お得になった』という感覚にさせるのがベテランの仕事です。
通販番組で『今ならさらにこれもおつけいたします!』みたいにしてお得に見せる方法がありますよね。
ディーラー営業も求められるものは同じで、結局はいかに安く見せられるかです。
一番の値引きは、純粋な金額による値引きという事も注意して商談をしましょう。
まとめ
『新人を教育する』『売れた時の感覚を掴ませる』という意味で値引きを大きくしてでも売らせてあげるということが実際にあります。
やはり現場で自分一人でやってみないと掴めない感覚がありますからね。
ただ、当然新人ですから至らないところはたくさんありますが値引きが大きいと思って我慢してあげましょう。